借金の相続放棄をする方法

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借金の相続放棄をする方法

借金は自分の人生だけでなく、家族の人生をも変えてしまいかねない深刻な問題です。例えば、両親が借金を残して亡くなってしまった場合、借金も相続しなければならないのでしょうか。一般的には借金が多額の場合は相続放棄をすると良いと言われていますが、相続内容によっては複雑なケースもあります。自己判断はなかなか難しいので、法律の専門家に相談するのがベストでしょう。ただ、残された家族が損をしないためには相続放棄という方法もあるということは頭に入れておきましょう。
 それでは借金と相続の基礎知識についてお話いたします。まず「相続」とは何でしょうか?
「相続」とは人が亡くなった後、その人の配偶者や子ども等の遺族がその人の財産を引き継ぐことです。相続人になれる人の条件としては、一般的にまずは配偶者、そして子ども、親、兄弟姉妹と順位が決められています。では、引き継ぐべき「財産」にはどのようなものがあるでしょうか。まずは土地・家などのプラス資産が頭に浮かびます。しかしマイナスとなる借金等の債務も引き継がなければなりません。借金をしていなければ全てがプラス資産なのですが、家族も知らない借金があった場合は、その人が亡くなってから初めて分かる場合があります。相続は遺産を引き継ぐ人たちの間で「遺産分割」を行いますが、特にいつまでに行わなければいけないという期限がありません。手続きを取らなければ、遺産も名義もそのままです。しかし一旦相続を行うと税金の申告義務が生じます。これには期限があるので手続きを忘れないようにしましょう。また、相続の放棄や限定承認は故人が亡くなった日から3ヶ月以内、所得税・消費税・準確定申告はなくなった日から4ヶ月以内です。複雑な手続きもありますので不安な場合は専門家に依頼し、適切なアドバイスをもらいましょう。
では、相続放棄についてご説明します。相続はプラスの財産もマイナスの債務も一緒に引き継ぐことです。場合によっては借金の額のほうが多く、債務を引き継いでしまうと、残された家族にその負担がかかってしまいます。それを防ぐために相続放棄をする事ができます。相続放棄をすれば相続人ではなくなりますので、債務も放棄出来るのです。と同時に財産も放棄することになるため、相続放棄を行う場合は特に慎重な判断が必要となります。債務として多いのがマイホームのローンです。ローンを完済せずに家族が亡くなるケースは多いため、ローンの相手先である銀行やその他の金融業者がローンを組む段階で自動的に保険に加入している場合も多いです。例えば住宅ローンの団体信用生命保険もこの一つです。このような保険に加入していない場合は、遺族がローンを引き継ぐことになりますので気をつけましょう。また相続放棄をすると遺族年金がもらえないのではという不安に思う方もいらっしゃいますが、故人の配偶者が遺族年金を受け取れる場合もあります。
相続放棄の方法としては、まず相続放棄は家庭裁判所にて行います。亡くなられた方の死亡当時の住所地の管轄の家庭裁判所に必要な物(1.相続放棄申述書、2.除籍謄本、3.放棄を希望する人の戸籍謄本、4.印鑑、5.収入印紙)を持って届け出に行きます。1の相続放棄申述書は裁判所で入手できます。届け出は相続開始から3ヶ月以内です。相続放棄の手続をすれば全て終わり、債務からは逃れられるかというと、そう簡単にはいきません。法定相続人が放棄をしたことで、債務は次の相続権利者が相続をすることになるのです。例えば父親が債務を残して亡くなってしまった場合、母親が相続放棄をすると、今度は子どもが相続人となってしまいます。子どもがいない場合は兄弟にと次々に債務の相続権が移って行くのです。
誰が相続人になった場合も、相続放棄の手続は3ヶ月以内にしなければならないため、スムーズに処理を行うためにも、専門家に依頼したほうが安心です。家庭裁判所でも詳しく教えてもらえますが、弁護士に依頼して手続きしてもらうのも良いでしょう。では、相続開始はいつからなのでしょうか。民法では故人が死亡したことで自動的に遺産相続が開始されることとなっています。そのため、例え名義変更をしていなくても法定相続人は自動的に相続を開始しているのです。これはプラスの資産だけでなく、もちろんマイナスの借金も同じことです。そして借金に関しては、相続放棄をしていない場合、相続順位の順番に家族が債務を引き継いで行くことになるので、万が一放置してしまうと、後々トラブルに巻き込まれてしまいます。期限は3ヶ月以内と決められていることを覚えておきましょう。また、場合によっては3ヶ月以上経過していても放棄が認められるケースもあるので、なるべく早く弁護士などの専門家に相談しましょう。
亡くなってから借金で家族に迷惑をかけないためにも、一番良いのは生前から家族で話し合いをしておくことですね。